入会案内

設立趣意書

無人航空機は、我が国において20年ほど前に最初の産業用無人ヘリコプターが導入されて以来、近年の農業を取り巻く社会的環境に適応した効率的なツールとして着実な普及を見せており、世界的にも例のない、2,000機あまりの産業用無人ヘリコプターが主に農業分野で利用されている。また、ここ数年は、小型マルチローター型の無人航空機が急速に普及し、産業用途への利用も拡大している。このように無人航空機が民間用途で大規模に利用されている例は世界にもなく、我が国が世界をリードする産業分野として今後も一層の発展が期待されている。

また、近年の著しい技術進歩は無人航空機の完全自律飛行を可能なものとし、その活躍の場を従来の無人航空機操縦者の直接目視の範囲内から直接目視の全く及ばない有人航空機の飛行する高度や空域にまで拡げつつあり、地上局からの遠隔制御による運用も現実的なものとなってきている。

欧米諸国においても、近年、有人航空機の飛行する民間航空管制空域での無人航空機の飛行及び運用を管理するための新たな規則の必要性が認識されるようになり、ICAO(国際民間航空機関)や、ISO(国際標準化機構)などで、無人航空機に関するルール作りが、国際的な広がりを見せ、各国政府機関・航空局も規則のガイドライン策定を積極的に行っている。

我が国においても、このような世界的な動きと協調し、無人航空機の研究、製造、販売、運用等に関わるものが一体となって、無人航空機に関する技術の発展とその安全かつ健全な利用を促進することを目的として、「日本産業用無人航空機工業会」を設立することとしたものである。

2017年6月1日
日本産業用無人航空機工業会
会長 阪口 晃敏